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1986年に出版され、30年経った今でも一部の根強いファンにカルト的人気を誇る、伊藤重夫の漫画『踊るミシン』。単行本は絶版となり、長らく古書市場で高値にもなっていたものの、2017年にクラウドファンディングを通じて復刊されました。
この度、ファッションブランド<JUVENILE HALLROLLCALL>とそんな幻の作品『踊るミシン』とのコラボレーションが実現した。
『踊るミシン』では、登場人物たちの間で交わされる意味を成さない会話や、唐突に異なるエピソードにジャンプしながらストーリーが進んでいく作風も特徴の一つ。
何気ない日常の瞬間を切り取った断片的なシーン。音楽描写の疾走感。全体的に物語に漂う“死”のイメージ……。こうした特色は、毎シーズン、自由な感性でファッションを切り開き、死や破壊のイメージを明るくまとめ上げる<JUVENILE HALL ROLLCALL>にも挙げられる。
グラフィックは、デザインと現代美術の領域を横断する塩内浩二と白石舞率いる「Cattleyatokyo(カトレヤトウキョウ)」が担当し、スクリーン・トーンの貼られた原画を忠実に再現しました。多義的な物語にインスピレーションを受け、重層的なコラージュを施したグラフィックを制作している。